SpellbinderとHybrid Images

人間の目には見えないけど、携帯のカメラ等には見える画像を作り出す「Spellbinder」。

たとえば、ヨーロッパ中世の古城。携帯でパシャッと撮って、「Spellbinder」(呪文をかける、の意)に送ると、すぐ返信がくる。それを開いてみると、門に火を吐く緑の巨竜が写ってる! みたいなことが可能な楽しい写真分析アルゴリズムが生まれました。

携帯カメラで「目に見えないアート」を撮る : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)

今年のSIGGRAPHのポスターセッションで発表されたものです。

http://portal.acm.org/citation.cfm?id=1280880&coll=Portal&dl=ACM&CFID=32539746&CFTOKEN=75265521

これを見て思い出したのが、「Hybrid Images」という論文。これは去年、SIGGRAPHで発表されたものです。
一枚の画像で近くで見たときと遠くで見たときとで、異なる画像作り出すというものです。人の目は画像の低周波数領域は遠くからでも見えるという性質を使っています。

Hybrid Images:
http://cvcl.mit.edu/hybridimage.htm

A. Oliva, A. Torralba, P.G. Schyns (2006). Hybrid Images. ACM Transactions on Graphics, ACM Siggraph, 25-3, 527-530.

こういう人の目の性質を利用したものって個人的に好きだわ〜

あ、あと

こちらの技術は、今月5〜9日に米サンディエゴで開かれた世界最大のCGの祭典「Siggraph」で、エディンバラインフォマティクス学部マーク・ライト(Mark Wright)博士たちが発表しました。

とありますが、

SIGGRAPHは、CGの祭典ではありません。CGとインタラクティブ技術の学会です。
と、一応つっこんでみる。まぁ、お祭りっぽい学会なんですけどねー